予防歯科・歯周病治療
このページの目次
- 1 当院の予防歯科の捉え方と治療体制
- 2 歯科先進国と日本の予防歯科に対する意識の違い・・・
- 3 予防歯科の内容
- 4 ①予防に精通した「歯科衛生士」による担当制
- 5 ②「超音波スケーラー」と「手動ハンドスケーラー」の使い分け
- 6 5分で終わる「SMT唾液検査システム」で口腔内環境をチェック
- 7 日本成人の約80%がかかっている歯周病
- 8 虫歯や歯周病対策、ブラッシングだけでは不十分!
- 9 心疾患、脳卒中、糖尿病、出産にも影響をもたらす歯周病
- 10 歯周病と糖尿病の負のスパイラル
- 11 歯周病の治療法
- 12 生涯治療費:定期的通院者 V.S. 痛い時のみ歯医者さんの方
- 13 「若い時にしておけば良かったこと」の第1位:歯の定期検診
- 14 船橋市で予防歯科をご検討の場合、当院へご来院ください
当院の予防歯科の捉え方と治療体制
予防歯科とは、痛み事後の歯の治療ではなく、痛くなる前の虫歯予防や歯周病予防を主眼に置いた診療科目です。以前までは「痛くなったら歯医者さんへ」という意識が普通でしたが、近年では歯の美容意識の高まりもあり、予防歯科の価値に注目が集まっています。患者さまのお口の健康状態維持に向け当院が拘る予防歯科のポイントをご紹介いたします。
予防歯科の目的
痛くなってから歯科医院に行き治療する。この繰り返しでは虫歯や歯周病により歯を失うリスクが高くなります。
虫歯や歯周病を予防するためには原因となる歯垢(プラーク)、歯石の除去、食生活の改善などを行うことが重要となります。
予防歯科医療では患者さまによるセルフケアの向上と定期的な歯科衛生士によるプロフェッショナルケア(PMTC)の両立によりトラブルが起きにくい口腔内環境を目指します。
歯科先進国と日本の予防歯科に対する意識の違い・・・
歯科先進国と呼ばれる北欧の国々や米国では、子供から大人まで多くの国民が歯やお口の健康に関して高い意識を持っています。医療費が高額などという国それぞれの背景はありますが、日頃からセルフケアを徹底し、定期検診やクリーニングについても幼少期から習慣になっています。
上の図は、歯科先進国として有名な国々と日本の「80歳の平均残存歯数」・「定期検診・メインテナンス受診率」を比較したものです。
特にスウェーデンについては、国家のプロジェクトとして1970年代より予防歯科に力を入れていることもあり、大人の定期検診・メインテナンス受診率が90%となっています。(※子供は100%:スウェーデンでは子供の歯科検診は義務となっています。)また、上記の図を見ていただければ分かる通り、定期検診・メインテナンス受診率と80歳の平均残存歯数が比例しています。
日々の予防が将来の残存歯数にいかに影響するかが一目瞭然だと思います。人生100年と呼ばれる時代、いつまでもご自身の歯で楽しく食事や会話を楽しめるよう、できるだけ若いうちから予防歯科に取り組むことをおすすめします。
予防歯科の内容
予防歯科の内容については下記の通りです。
①予防に精通した「歯科衛生士」による担当制
歯科衛生士は国家資格として高度な知識技術を有し、歯のクリーニングから口腔環境を清潔に保ち、虫歯や歯周病などの予防処置に係ります。
当院では、患者さま一人一人に担当制で歯科衛生士をつけることで、個々の患者さまのお口の状態を正確に把握できるようにし、二人三脚でお口の健康状態を目指していきます。
歯科衛生士と二人三脚で予防に取り組みましょう
定期検診の大切さや、歯磨き指導、口腔メインテナンス器具のアドバイスなど、プロから知識を学ぶことにより、患者さまの歯を失うリスクを減らすのみならず一生涯で歯科治療にかける費用が断然違うというメリットがあります。
歯科は痛くなる前に行く所。新しい常識のために私たちがサポートします。
②「超音波スケーラー」と「手動ハンドスケーラー」の使い分け
歯の表面に付着した歯石や歯垢の除去には、スケーラーと呼ばれる専門器具が使用されます。スケーラーは、主に「超音波スケーラー」と「手動のハンドスケーラー」の2種類があり、それぞれにメリットデメリットがあります。
歯科衛生士はこれらを適材適所で使い分け、患者さまの口腔環境を整えていきます。それぞれのスケーラーの特徴は次のようなものです。
超音波スケーラー
超音波振動によるスケーラーで、歯の表面の歯石や歯垢を広範囲で除去するのに強い効果を発揮します。
手動ハンドスケーラー
歯石や歯垢を手動で除去する際のスケーラーです。細かな箇所に対応でき、丁寧な仕上げを可能にします。
5分で終わる「SMT唾液検査システム」で口腔内環境をチェック
船橋デンタルクリニックでは、わずか5分で終わるLIONの「SMT唾液検査システム」を用いた口腔内環境のチェックを実施しております。
虫歯や歯周病、口臭などのリスクは、細菌数や唾液の性質をはじめとした口腔内環境によって一人ひとり異なります。唾液を分析することによって、虫歯・歯周病・口臭リスクなど、ご自身の口腔内環境を数値で把握することができます。
SMT唾液検査 3,000円(税込)
SMT唾液検査のメリット
- 見た目だけは分からないことを把握できます
唾液検査をすることによって、虫歯や歯周病リスクなど、歯や歯茎の見た目以外の情報を知ることができます。 - 6つの項目から口腔内の健康状態が分かります
唾液内の「むし歯菌」「酸性度」「緩衝能」「白血球」「タンパク質」「アンモニア」の6つの項目を数値化することによって、口腔内の健康状態(歯の健康・歯ぐきの健康・お口の清潔度)が分かります。 - 適切なケア・治療法をご提案できます
唾液検査の結果を基に患者さま一人ひとりの口腔内環境に適したケア・治療法をご提案することができます。
SMT唾液検査の流れ
①専用の洗口水で約10秒ほどお口をゆすぎます。
②お口をゆすいだ洗口水を試験紙へ適量たらし、機器にセットして測定します。
③約5分で測定が完了。検査結果を印刷します。
唾液検査の結果について
▼画像をクリックすると拡大します。
- むし歯菌の数・酸性度・緩衝能→【虫歯リスク】
- 白血球の数・タンパク質の量→【歯周病リスク】
- アンモニアの数値→【口臭リスク】
唾液検査の結果は、上の図のようなグラフで表示されます。むし歯菌の数・酸性度・緩衝能・白血球の数・タンパク質の量・アンモニアの6項目それぞれの数値によって、虫歯・歯周病・口臭リスクを把握することができます。
船橋デンタルクリニックでは、唾液検査の結果を基に一人ひとりの口腔内環境を考慮した予防処置や治療法をご提案いたします。
日本成人の約80%がかかっている歯周病
日本人成人の約8割の方が、程度の差こそあるものの、何かしらの歯周病症状を患っていると言われています。それでも歯周病は深刻化するまで自覚症状が出にくいことから、お口の健康状態の長期維持を見据えた場合、定期的に歯医者さんを受診することが唯一歯周病を回避できる道だと言えます。当院でも、「歯が痛くなくても定期的に受診するようにしてください」と治療を終えた患者さまに必ずお伝えするようにしています。このような当院の予防歯科の取り組みや考え方、治療方法などについてご紹介いたします。
虫歯や歯周病対策、ブラッシングだけでは不十分!
「毎日、食後には必ず歯磨きをしています!」これで虫歯や歯周病が回避できれば良いいのですが、残念ながらそれだけでは不十分と言わざるをえません。特に歯周病菌は細菌同士が寄り集まってスクラムを組むという特性があり、台所シンク側面のヌメリのような状態が歯肉と歯の隙間で日々できてしまいます(バイオフィルムと言います)。ブラッシングのみでは完全に落としにくく、じわりじわりとそのスクラムは強化されていきますので、歯医者さんで定期的に口内環境を整えていくことが重要になってきます。
心疾患、脳卒中、糖尿病、出産にも影響をもたらす歯周病
近年歯周病は、心筋梗塞や動脈硬化、脳卒中、糖尿病を引き起こす原因となることもわかってきました。歯周病菌は腫れた歯ぐきから血管に侵入しやすく、菌が全身に回り、これらの病に間接的に影響するとされています。また妊婦さんの場合には、早産や低体重児の出産リスクが上がることも判明しています。このように、健康面で重大な影響をもたらす歯周病は、やはり徹底的に予防していくべきものなのです。
歯周病と糖尿病の負のスパイラル
歯周病と糖尿病は相互に影響し合い、負のスパイラルを生むことが分かっています。視点を変えると、歯周病を改善させることで、糖尿病症状の緩和が期待できる場合もあります。以下のイメージ図をご確認いただき、歯周病の予防意識を高めていただければ幸いです。
▼クリックで拡大します
歯周病の治療法
歯周病の治療は、まず歯周病の進行度を測定するところから始まります。歯周病のポケットの深さや出血の度合いを加味しながら、それぞれのステージに応じた適切な治療法が選択されます。
歯のクリーニング(歯周病症状:軽度)
歯茎の奥深くまで歯周病菌がこびりついていない場合は、歯と歯茎の間の歯石を除去することで歯周病が治まっていきます。
これらの箇所のバイオフィルム(歯周病菌が寄り集まったもの)についても、丁寧にクリーニングを施すことで歯茎は引き締まり、出血も無くなっていきます。数回程度の通院で完治に至ります。
ルートプレーニング(歯周病症状:中度)
ルートプレーニングとは、特殊な器具で歯周ポケットの奥深くにこびりついた歯石や汚れを取り除く治療法です。
歯茎の奥深くまで歯石が付着してしまうと、軽く歯を磨くだけでも簡単に出血してしまいます。
歯の付け根付近まで深く器具を入れるため、麻酔を行ない、痛みを生じにくくさせて治療にあたります。
歯周外科(歯周病症状:重度)
重度に歯周病が進行してしまった場合、ルートプレーにングでも届かない範囲にまで歯石が根を張ってしまいます。これがさらに進行すると、骨が溶けて歯も抜けてしまいます。このようなことにならないためにも、即座に治療をしなければなりません。
具体的には外科的な処置となり、歯茎の一部を切開し、歯石を歯の根元から完全に除去します。その上で再度縫合するという作業も必要になります。治療期間も長引くため、早期発見、早期治療を目指してください。
生涯治療費:定期的通院者 V.S. 痛い時のみ歯医者さんの方
(出典:日吉歯科診療所調べ)
歯医者さんで定期検診を行ない予防処置をされていた方と、予防処置を怠り、痛い時だけ歯医者さんを利用していた方の生涯治療費の算出例が上記のものになります。予防歯科を丁寧に受診されていた場合と比較し、痛い時のみの歯医者さん通いの治療費は、金額にして200万円以上もの開きが生じます。また、歯が抜けていくことも加味すると、自分の歯で美味しく食事はできませんので、日々の予防処置を後回しにするメリットは何も見いだせないと言わざるをえません。
「若い時にしておけば良かったこと」の第1位:歯の定期検診
(出典:雑誌PRESIDENT(㈱プレジデント社調べ)
「若い時にしておけば良かったこと」をテーマとして、55歳~74歳の方たちへアンケートを取ったものが上記のものです。年齢を重ねるごとに、若い頃から「歯の定期検診を受ければよかった」という回答が多くなってきます。「失ってから気づく」という傾向は、大切な人の場合でも食生活を支える歯においても同様のものだと言えるでしょう。今まだ若い方でも、放置していると必ず後悔しますので、歯の定期検診を意識に留めていただければと思います。
船橋市で予防歯科をご検討の場合、当院へご来院ください
船橋デンタルクリニックでは、このような形で予防歯科に重点を置いた治療を行なっております。船橋駅近くにお住いの方はもちろん、船橋市全域から多数ご来院いただいており、今後も虫歯予防、歯周病予防に積極的に取り組んでいきます。定期検診など、予防歯科をお考えの場合は当院へ足をお運びください。